完済した借金はすぐに過払い金請求すべき理由と気をつけるポイント

完済した借金でも過払い金が発生していることがあり、請求をすることで取り戻すことができます。ただし、完済した借金の過払い金請求にはいくつか注意すべきポイントがあります。

また、完済した借金の過払い金請求はなるべく早く手続きをしないと、時効により過払い金が取り戻せない場合もあるので、完済した借金の過払い金請求については正しく理解する必要があります。

ここでは完済した借金の過払い金請求について解説していきます。あなたの借金にも過払い金が発生している可能性がありますから、下記の解説を参考に一度確認してみることをおすすめします。

完済後の過払い金請求にデメリットはほぼありません

過払い金請求で一番心配なのは、将来的な信用情報(融資・借金・カード作成時の与信情報)への影響です。

個人の公的な信用情報機関は、全国銀行個人信用情報センター、株式会社シー・アイ・シー、株式会社日本信用情報機構の3社(以下「公の金融情報機関」)があります。この信用情報機関に返済の滞納や遅延、自己破産・債務整理等の金融事故を起こすと事故記録が残り、いわゆる「ブラックリストに載る」といわれています。

ブラックリストに載ると、クレジットが更新されなかったり、融資が通らなかったり、クレジット払いができなかったり、さまざまなデメリットが生じます。

ブラックリストに載るリスクがない

「過払い金返還請求」は消費者の正当な権利(不当利得の返還請求)ですから、ブラックリストに載ることはありません。

以前は過払い金請求がブラックリストに載っていた

2007年以前、過払い金請求をすると信用情報に「債務整理」として記録されていました。この情報が記録されていることで、新規借り入れやクレジットカードの発行ができなくなることが多いため、ブラックリストに載っている状態となっていました。

その後「契約見直し」として記録されることになりましたが、記録される名称が変わっただけで待遇は変わりませんでした。そこで金融庁は「過払い金返還請求について事故情報を登録すれば国の指定信用情報機関から除外する」という強硬な通達を出し、2010年4月19日に「契約見直し」の記録を廃止されました。

これにより、過払い金返還請求をしたとしてもブラックリストに載る心配はなくなり、新規借り入れやクレジットカードの発行などに影響が出ることもなくなりました。

社内情報として記録されることはある

ブラックリストには載らなくても過払い金請求をした貸金業者の社内情報として、過払い金請求をした記録を残している(社内ブラックリスト)可能性は高いです。

この場合は過払い金請求をした貸金業者に限り、新規借り入れ等の審査リスクがある場合があります。しかし、あくまで社内情報なので、他の貸金業者に共有されることはありません。

クレジットカードが止まる心配はない

借金を完済した後に過払い金請求をした場合、今利用しているクレジットカードが止まることも使用できなくなることもありません。また、新しいクレジットカードを作ることもできます。

そもそもクレジットカードが使えなくなる時は個人の返済能力がないと判断されたとき(ブラックリストに載ってしまったとき)です。完済した借金についての過払い金請求はブラックリストに載ることはありませんので、クレジットカードが止まる心配はありません。

過払い金請求をした会社のクレジットカードは使えなくなることも

過払い金請求をしたことで社内ブラックリストには載ってしまうため、請求した会社のキャッシュカードが解約になったり、当該会社等のキャッシュカードの再発行の審査に悪影響が出る可能性は高いです。

ただし、過払い金返還請求をしても、将来的な取り引きに関して何ら影響しない貸金業者もありますので、過払い金請求をした貸金業者等と将来的に取り引きを継続したい方は、司法書士や弁護士に相談してください。

完済前の過払い金請求には注意が必要

完済前に過払い金請求をしたときは、戻ってきた過払い金で借金がゼロにならない場合に限り、ブラックリストに載ってしまうためクレジットカードが使えなくなります。請求した会社だけでなく、ほぼすべてのクレジットカードが使えなくなる可能性が高いです。

ただし、ブラックリストは5年程度で削除されますので期間が過ぎれば、以前使用していたクレジットカード会社のカードも、新しいクレジットカード会社のカードも作成することができます。

これから組む住宅や車のローンに影響がない

完済した借金の過払い金請求に関しては、これから組む住宅や車のローンの与信審査に影響はありません。ただし、住宅ローンについては事故情報(ブラックリスト)だけではなく、頭金の金額や勤め先など、さまざまなことが審査対象になります。

信用情報に事故情報(ブラックリスト)が載っていないだけで、審査が必ずしも通るわけではありません。

完済している借金をすぐに過払い金請求すべき理由

完済している借金も過払い金請求はできますが、なるべく早く手続きをしないと手続き自体ができなくなってしまうリスクがあります。

時効が成立してしまう

過払い金請求には時効期限があり、時効を過ぎると過払い金の返還請求ができなくなります。過払い金請求の時効は、最終取引日から10年です。最終取引日は、完済している場合は完済した日、完済前の場合は最後に返済または借り入れをした日です。

最終取引日は貸金業者から取引履歴を取り寄せることでわかります。サポートセンターなどに問い合わせることで取り寄せることができますが、手元に届くまで1ヶ月程度かかる場合もあります。

その間に時効が成立してしまった場合、過払い金が発生していても請求の手続きをすることができません。時効が迫っていそうな過払い金請求については、1日でも早く司法書士や弁護士に相談してください。

貸金業者が倒産してしまう

借金をしていた会社が倒産してしまった場合、過払い金請求ができなくなってしまいます。また、貸金業者の経営状況が悪化してしまった場合、満額の過払い金が取り戻せないことが多いです。

大手貸金業者で有名だった「武富士」も倒産に追い込まれていますから、突然倒産することも充分に考えられます。満額の過払い金を取り戻したいならば、早めに手続きをおこなってください。

完済前でも過払い金請求はできる

過払い金請求は、完済前の返済中でも請求手続きができます。完済前の場合は、過払い金請求で戻ってきたお金を返済金に充当することができ、借金が完済できたり大幅減額できたりします。

しかし、貸金業者の融資を受けようとしている人にとっては、実行時期に注意が必要です。過払い金請求をし、発生した過払い金で完済できる場合は問題ありません。しかし、完済できなかった場合はブラックリストに載ってしまいます。

それは「過払い金請求をしたことを事故情報として登録してはいけない」という金融庁の信用情報機関への通達が大きく原因しています。過払い金を返済金に充当するという手続きを記録するときに「過払い金による充当」と書けないため「任意整理」という項目で登録されます。

任意整理とは、貸金業者と交渉をし、借金にかかる将来利息のカットをしてもらい、借金を抱えている人が経済的自立をするための救済処置です。実際に利息のカットをおこなわなくても「任意整理」として信用情報として記録されてしまうため、ブラックリストに載ってしまいます。

ブラックリストに載っても過払い金請求はすべき

完済前の過払い金請求においては、過払い金で完済できない場合はブラックリストに載ってしまうリスクがあります。しかし、以下のようなメリットがあるため過払い金請求はおこなうべきです。

過払い金で借金が少なくなる

特に高額な借り入れをした場合は、返済がなかなかされていないと感じることもあり、完済が見えないことも多いはずです。高額な借入金には当然かかる利息も多いので、月々の返済のほとんどは利息に消え、元本が一向に減らない状態です。

過払い金請求をすることで取り戻した過払い金で元本の返済ができ、なおかつ将来発生する利息をカットし、月々の返済額を減らすこともできます。ブラックリストに載ったとしても、まずは借金を少しでも減額することをおすすめします。

ブラックリストは5年程度で消える

ブラックリストに載ってしまった(信用情報機関に事故情報が登録された)としても、5年程度で削除されます。5年程度が経過した後は新しくクレジットカードを作ることもローンを組むことも、過払い金請求をしたことが審査に影響を及ぼすことはありません。

専門家に依頼すると支払いは一時的に止まる

完済前におこなう過払い金請求では、払いすぎた利息を取り戻し、取り戻した分を返済に充当します。返済額を再計算するため、過払い金返還請求をした時点で支払いや督促が一時的に止まります。

手続きの間は支払いや督促が一時的に止まるため、気持ちが少し楽になり家計を見直すきっかけにもなります。ただし、支払いや督促が一時的に止まるのは司法書士や弁護士など専門家に依頼したときに限ります。自分で手続きをおこなう場合は支払いや督促は止まりませんので注意してください。

完済前の過払い金請求をする場合はまずは専門家に相談を

完済前に過払い金請求の手続きをおこなう場合、必ず過払い金額を計算して完済できるか確認するようにしてください。完済できればリスクはありませんが、完済できないとブラックリストに載ってしまうリスクがあります。

ただし、たとえブラックリストに載ったとしても、将来の利息を全額カットできたり、月々の返済額を減らせる任意整理をすることで、借金の完済の目処をつけることができます。

過払い金請求に特化した杉山事務所は、毎月10,000件以上の相談を受けているため※1、培ってきた知識と経験で限りなくリスクのない解決方法をご提案できます。過払い金診断や相談は無料でおこなっていますので、お気軽にご相談ください。

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完済している借金について過払い金請求をする手続きの流れ

過払い金請求の手続きは以下のような流れでおこないます。

1.過払い金があるかどうかの調査

借り入れされた貸金業者の社名をお伺いし、取引履歴を取り寄せます。取引履歴はサポートセンターなどに連絡することで取り寄せることができます。取り寄せるまでには1週間〜1ヶ月程度の時間がかかり、1,000円程度の手数料がかかる場合があります。

2.過払い金の計算(引き直し計算)

貸金業者の取引履歴から、利息制限法改正後の法定金利に計算し直して、過払い金の額を計算します。出資法改正の2010年6月17日以前の期間に借金をしていた人は過払い金が発生している可能性が非常に高いです。

過払い金の計算には専用のソフトを使用します。ソフトは有料のものと無料のものがありますが、無料のもので十分計算できます。代表的な無料ソフトとして以下のものがあります。ダウンロードすることで誰でも使用することができますが、計算には別途Excelが必要です。

3.貸金業者への返還請求を文書で送る

借金をしていた貸金業者ごとに過払い金の返還請求を文書で送ります。過払い金が発生していた証拠の添付として利息を計算した(引き直し計算)書面も同封し、内容証明郵便で送ります。

内容証明郵便で送ることで発送日や到着日がわかるため、到着していないなどのトラブルを回避することができます。

4.貸金業者と交渉

過払い金返還請求通知書通りの金額を手配してくれることはほとんどありません。返還金額や返還日や返還方法などの交渉を貸金業者と直接おこないます。貸金業者もプロですから、あらゆる理由をつけて返還しないあるいは返還額を下げる交渉をしてきます。

また、専門家に依頼せず自分でおこなう場合、貸金業者は強気に交渉をしてきますので、交渉力が必要になります。交渉が平行線の場合は裁判を起こすこともできます。

5.合意書を交わす

話し合いによる和解、裁判による判決が出ることで合意書を交わします。合意書には返還される過払い金額や返還日、返還する口座が書かれています。

6.過払い金が返還される

合意書通りに返還が実行されます。裁判による判決で過払い金が確定し、それでもなお返還されない場合は強制執行の権力を使うことができます。

和解によって支払いが確定された場合には強制執行の権力を使うことはできませんが、返還がなされなかった場合には必ず司法書士または弁護士などの専門家に相談してください。

完済した借金で過払い金が発生している条件

過払い金は借り入れをしたらすべての取り引きに発生しているわけではありません。以下の場合は過払い金が発生している可能性が高いです。

2010年よりも前に借り入れしていた場合

2010年以前、貸金業者が守るべき法律は「利息制限法」と「出資法」の2つがありました。それぞれの上限金利は、利息制限法は15%〜20%に対し、出資法は29.2%だったため、多くの貸金業者は出資法を基準に利息を設定していました。

2010年6月17日を出資法の上限金利が20%に引き下げられたため、利息制限法以上の利息で借り入れをしていた方は過払い金が発生している可能性が高いです。

上限金利よりも高い利息で借り入れをしたか

利息制限法の上限金利以上の金利で借り入れをしていた場合は過払い金が発生しています。

借入額 上限金利
100万円以上 20%
10万円以上100万円未満 18%
10万円未満 15%

過払い金が発生している可能性の高い業者か

以下の貸金業者からの借り入れの場合は過払い金が発生している可能性が高いです。

消費者金融 信販会社
アコム、アイフル、レイク、プロミス など ニコス、CFJ、セゾン、オリコ、ライフカード、ジャックス、エポス、マルイ、セディナ、イオン、ベルーナ、ビューカード、ニッセン など

銀行・信用金庫・JA等の融資の場合は、法定金利の上限を超えているケースはほぼありません。ただし、大手貸金業者と提携しているキャッシングカードの場合は該当することがあります。

完済した借金の過払い金請求をするときに気をつけるポイント

貸金業者が吸収合併や事業提携している場合

請求先の貸金業者が吸収合併されていた場合は、取引履歴を処分されていることがあり取引履歴を開示してくれないケースもあります。過払い金請求の手続きをしても吸収合併する前の過去のことはわからない、知らない、責任はないと言い逃れる可能性があります。

その場合は専門家に依頼することで取り返すこともできますので諦める前に相談してください。また、吸収合併や事業提携した場合は吸収先(あるいは提携先)の借金も過払い金の充当対象となります。

吸収先(あるいは提携先)の借金がゼロにならなかった場合はブラックリストに載ってしまうリスクがあるので注意してください。吸収合併などの最新状況は杉山事務所にご相談いただければ回答できますので、お気軽にお問い合わせください。

クレジットカードのショッピング枠を利用している場合

クレジットカードで過払い金請求ができるのはキャッシング枠のみですが、ショッピング枠に支払いが残っていた場合には注意が必要です。

キャッシング枠の過払い金請求をして過払い金が戻ってきた場合、まずキャッシング枠の返済に充当され、その後にショッピング枠の未払い金に充当されます。ショッピング枠に支払いが残っているものがない、もしくは残っていたとしても過払い金ですべて返済できるならば問題はありません。

しかし、ショッピング枠に未払い金が残ってしまった場合は、ブラックリストに載ってしまいます。クレジットカードの過払い金請求をする場合は、ショッピング枠の未払い金をゼロにしておくようにしてください。

クレジットカードのショッピング枠を利用している場合の注意点

自分で手続きをおこなう場合

いくら過払い金請求が法で定められた正当な権利とはいえ、貸金業者は過払い金の支払いを少しでも少なくしたいものです。過払い金請求をしてきた相手が司法書士や弁護士などの専門家でない場合、あらゆる理由をつけて取引履歴の開示対応を渋ったり、金額を少なく提示したり、誤魔化されてしまう可能性もあります。

ご自身で対応できなくなった場合は専門家に相談してください。杉山事務所では手続きの途中からでも対応することができます。相談は無料ですからお気軽にお問い合わせください。

自分で過払い金請求をする場合の手順と注意点

過払い金は完済後も完済前でも請求できます

過払い金は取引履歴を取り寄せ、法定金利を超えていないかの再計算をし、貸金業者と交渉することで取り戻すことができます。

手続きは借金を完済した後でも完済する前でもおこなうことができますが、完済する前に手続きをする場合は過払い金額で完済できるのかを確認してから手続きをするようにしてください。

完済できない場合やリスクが不安な場合は専門家に依頼することをおすすめします。専門家に依頼すると費用が高いイメージがあるかもしれませんが、杉山事務所は相談料無料、成功報酬のみです。過払い金診断や、相談のみの場合は費用は発生しません。

また、過払い金が取り戻せたときは、その戻ってきたお金から報酬をいただきますので、事前にご用意いただく費用はありません。過払い金請求を専門として扱っているため実績も豊富にございます。お問い合わせフォームまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。

債務整理・借金減額は無料相談をご利用ください。

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