マイホームを残して楽に借金返済できる個人再生を成功させる秘訣

借金の返済に追われて住宅ローンに影響がでて延滞が続くと、マイホームを手放すことになってしまいます。
そうなる前に住宅ローン以外の借金を整理してマイホームを守る「個人再生」という方法があります。

個人再生は借金を大幅に減額してもらい、3年~5年で返済をしていくという手続きです。
ただし、この手続きを利用するには条件がたくさんあります。正しい知識を理解したうえで手続きを進めていくことが必要です。

個人再生の基礎知識

個人再生とは借金の返済が困難になった人が選択可能な債務整理手段のひとつです。
民事再生法に基づく公的な制度で2001年4月1日から手続きが始まりました。
裁判所に対して個人再生の申し立てをおこなうことで借金が大幅に減額されるという点が特徴です。

裁判所を通じておこなう債務整理の方法には、ほかに「自己破産」と「特定調停」がありますが、個人再生とはそれぞれに異なる点があります。
自己破産は返せなくなった借金をゼロにできるかわりに財産もすべて失うという方法です。
それに対して個人再生はあくまでも返さなければならない借金が減額されるだけでゼロになるわけではありません。

借金総額に応じて最大約5分の1まで大幅に圧縮された借金を原則3年間で返済していくのが個人再生の一般的なパターンです。
債務は残りますが財産も手元に残るという点が自己破産との最大の違いです。
ただし、財産の総額は清算価値と呼ばれ、その額が高額であれば手続き後の返済額に影響します。

「特定調停」は個人再生よりも幅広い債務者が対象となりますが、基本的に元本はそのまま残るため、債務の圧縮効果はあまり大きくありません。

債務整理の方法にはもうひとつ「任意整理」がありますが、任意整理は特定の貸金業者と話し合いによって借金を減額してもらう方法です。
裁判所が介入する個人再生は特定の貸金業者だけを対象にした債務整理ができないという点が任意整理と大きく異なります。

個人再生には2つの手続きがある

個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類の手続きがあります。
個人再生の基本的な手続きは小規模個人再生で、給与所得者等再生は実際にはあまり使われません。

小規模個人再生とは

小規模個人再生は給与所得者等再生よりも減額幅が大きいのが特徴で、「借金の総額(住宅ローンを除く)が5,000万円以下の個人の負債者」「将来にわたり継続的に収入を見込める」という2点の条件をクリアしていれば大幅な減額が可能です。

ただし、再生計画案が貸金業者の過半数の同意を得られないと手続きができません。

給与所得者再生とは

給与所得者再生は、会社員など安定かつ確実な収入が将来に渡って見込める個人債務者を対象とした手続きです。
減額される借金額は、小規模個人再生の場合の負債額と、自分の収入合計から税金や最低生活費などを差し引いた金額(可処分所得額)の2年分の金額を比較して、多い方の金額が採用されます。
つまり、可処分所得が大きい人が給与所得者再生を選ぶとあまり減額されません。

ただし、貸金業者の同意が必要ないことがメリットです。

給与所得者等再生を利用できる条件は小規模個人再生とほぼ一緒ですが、小規模個人再生の条件に加えて、「収入が給料などでその金額が安定していること」がプラスされます。

個人再生のメリット・デメリット

債務整理共通のデメリット

ブラックリストにのる

債務整理をおこなうと借金の負担を減らせますが、メリットだけでなく、デメリットもあります。
債務整理のもっとも大きなデメリットはブラックリストにのることです。
ブラックリストにのるといっても、一定期間、あらたな借入れができなくなることです。
これを世間では「ブラックリストにのる」と呼んでいます。
そのような名前のリストが実在しているわけではありません。
信用情報機関に債務整理をしたという情報が登録されることを意味します。

貸金業者は新規の申し込みがあったときに貸しても問題のない相手かどうかを調べるために信用情報機関の事故情報を確認します。
そのため信用情報機関に債務整理などの事故情報が載ってしまうと借り入れの審査が通らない状態になるのです。

債務整理をおこなった相手の貸金業者だけでなく、それ以外の貸金業者にも要注意な相手と判断されてしまいます。
クレジットカード会社も信用情報機関の情報を確認するため、借金できなくなるだけでなくクレジットカードを止められたり作れなくなったりしてしまう可能性が高いです。

自己破産と個人再生は債務整理の内容が大きく異なりますが、それでも一定期間はブラックリストに載ってしまいます。
新たな借り入れが一定期間できなくなるという点では同じです。

ブラックリストというと悪いイメージばかりが先行してしまいますが、捉え方を変えれば「これ以上借金を増やせなくなること」はメリットとも言えます。

ブラックリストについて詳しくは【ブラックリストはこわくない】債務整理とブラックリストをあわせてお読みください。

知っておくべきブラックリストについて

信用情報機関とは

銀行や信販会社、クレジットカード会社など金融商品を扱う企業が登録している情報機関を信用情報機関といいます。
それぞれの金融機関が利用者の情報を登録し、事故情報などを共有する機関のことです。
氏名や住所のほか借り入れ状況や返済状況、債務整理の状況などを登録し、返済に問題のある利用者を確認できるようにしています。
信用情報機関には、以下の3つがあります。

このうちKSCは銀行利用者の情報が集まる情報機関です。
一方、クレジットカード会社が登録をおこなっているのはJICCかCICのいずれかです。

3つの信用情報機関はそれぞれに登録している業者が異なるため登録内容も違いがありますが、事故情報は登録された段階ですべての信用情報機関が共有します。
そのため、どの信用情報機関に登録している業者も自分が登録している信用情報機関を通じて事故情報が確認できます。
ただし事故情報の扱いはそれぞれ信用情報機関ごとに違います。
例えば、個人再生の情報が登録される期間はJICCが5年間なのに対してKSCは10年間です。CICには最初から載りません。

個人再生のデメリット

官報に名前が載る

個人再生には官報に名前が載るというデメリットもあります。
官報とは国が発行する機関紙(新聞のようなもの)です。
法律や政令などの制定や改正と共に破産や相続に関する裁判の内容が掲載されます。
個人再生は裁判所を介する手続きなので官報の掲載対象になり、手続きに参加できなかった貸金業者に権利行使のチャンスを与える目的で掲載されます。
ただし官報は一般人が見るものではないので官報に載ったことで手続きしたことが周囲にばれることはありません。

連帯保証人のついている借金がある場合、連帯保証人に請求がいく

連帯保証人がついている借金に関しては個人再生をおこなっても連帯保証人の債務は減りません
つまり借金をした本人は個人再生をしたことによって弁済額が減っても連帯保証人の債務は元のままということです。
個人再生すると本人の弁済額は最大で約5分の1まで圧縮されるため、本人が最初の約束通りに借金を返済できなくなったという状況にあたります。
そのため貸金業者は本人から返済してもらえなくなった分を連帯保証人に請求するのではなく全額を連帯保証人に請求することになるのです。
連帯保証人にとっては本人が個人再生の手続きをとった時点で全額の保証した債務を一括弁済しなければならなくなるわけですから、デメリットが大きいといえます。

ただし、実際には連帯保証人と話し合いをしたうえで分割での返済をみとめてくれることが一般的です。
その場合、個人再生した本人の返済額と、連帯保証人が分割で返済していく返済額の合計が借金の合計額に達した時に返済は終了になります。
そのため、実際に連帯保証人が返済する金額は個人再生で減額になった差額分ということになります。

個人再生のメリット

督促がストップし、支払いする義務が一旦止まる

個人再生をおこなうメリットのひとつとして、督促がストップし、支払いの義務が一時的になくなることが挙げられます。
裁判所で個人再生などの債務整理の手続きをとると、貸金業者からの督促は法律違反になります。
弁護士や司法書士に個人再生の手続きを依頼した場合にも、それ以降の取り立ては違法行為になります。
弁護士や司法書士から貸金業者宛てに受任通知が送付されるため、早ければその日から督促をストップさせることも可能です。

任意整理より大幅に債務を減らせる

債務整理のうち個人再生を選ぶメリットは、ほかの手続きよりも大幅に債務を減らせるという点です。
借金を減額する方法には特定調停や任意整理もありますが、どちらも減額幅は大きくありません。
その点、個人再生は借金総額を最大約5分の1にまで減額できることが大きな特徴です。

持ち家をのこしたままその他の借金を減らせる

個人再生のメリットは持ち家を残せるという点です。
自己破産の場合は住宅を売ったお金で住宅ローンの返済をし、残りを弁済に充てるか、全財産を放棄して住宅を競売にかけるという方法しか選べません。
しかし個人再生なら本人が住んでいる住宅であることなどの一定の条件を満たしていれば住宅ローン以外の債務だけを大幅に減額することが可能です。
住宅ローンはそのまま払い続けることで持ち家を手放さずに借金だけを債務整理できます。

借金の理由が問われない

個人再生は何のための借金かを問われずにおこなえる点もメリットです。
個人再生に限らず、自己破産以外の債務整理は借金の理由を問われません

個人再生は再生計画案の許可を得る際にどのような事情で作った借金なのかを書類にまとめて提出する必要がありますが、借金の理由によって再生計画案が却下されるということはありません。
ただし、理由を書かされるだけで理由によって再生計画案が却下されるということはありません。
再生計画案の内容さえ問題なければ借金の理由によらず認可されます。

職業制限や資格制限がない

個人再生を選ぶと手続きをとったあとに職業制限や資格制限がないという点もメリットといえます。
自己破産を選んだときには一定期間就けない職業や使えない資格があります。
例えば会社の役員や弁護士、警備員などの職業や宅建資格などを活かして仕事をしている人が自己破産をすると破産宣告から免責が出るまでの数カ月間は職に就けなくなります。
その点、個人再生では職業や資格に関する制限がありません。

給料の差し押さえなど強制執行を停止できる

個人再生には強制執行を停止できるというメリットもあります。
裁判などによって貸金業者側に給料の差し押さえなど強制執行が認められてしまうと、そのあとは判決に従うほかありません。
任意整理などの手段をとっても返済ができなくなった場合には裁判になり、強制執行にいたる可能性もあります。
そんなときは「個人再生の申し立て」をしてすぐに「強制執行中止命令の申し立て」の手続きをおこないます。

ただし、給料の差し押さえが中止されたからといって、すぐに翌月から全額給料がうけとれるわけではありません。
個人再生をするにあたってどうしても現金が必要な場合は「強制執行取り消しの申し立て」をおこなう必要があります。
裁判所に認められれば差し押さえされていた給料の全額を受け取ることが可能です。

はやく手続きすることで自己破産が回避できる

早めに個人再生の手続きをとることで自己破産をせず、解決できるという点もメリットといってよいでしょう。
自己破産をしてしまうと資格制限や職業制限にかかる仕事をしている人は仕事を続けられません。
また自己破産すべての借金をなくしてもらう解決方法であるため、一定以上の財産を持っている人は財産を失うことになります。

自己破産しか解決方法がなくなる前に個人再生によって解決を図ることで債務整理によって失うものを最低限に抑えられます。

新たに借金をしなくてすむ(借金できない)

個人再生をするとすぐには新たな借金ができません。
そのことはデメリットのように見えて実は大きなメリットでもあります。

債務整理が必要になる人の多くは、何社も借金の返済を抱えている多重債務者です。
いくら債務整理の手続きをとって借金を減額しても、返済が減った分、新たな借金をしたのでは何の解決にもなりません。

強制的にしばらくの間、借金を増やせないようにすることが、返済できない状態に陥った人にとって立ち直るための大きな助けになります。

家族の信用情報には影響しない

個人再生は自己破産などと比較すると家族への影響が小さいのもメリットのひとつです。
個人再生で信用情報機関に登録される事故情報は個人再生をおこなう本人に関するものだけです。

信用情報は個人ごとに管理されているので、個人再生をおこなったために家族が自分の名義で契約しているクレジットカードを使えなくなるようなことはありません。
ただし、個人再生をおこなった人が主契約者の家族カードは使用できなくなります。

個人再生を利用できる条件・できない条件

個人再生の条件

債務整理の方法として個人再生を選びたいと思ったからといって、誰でも選べるわけではありません。
個人再生を利用するためには一定の条件を満たしている必要があります。
個人再生には小規模個人再生と給与所得者再生の2種類があり、それぞれに条件が異なります。

小規模個人再生を利用できる条件は以下の通りです。

一方、給与所得者再生を利用するための条件は以下の通りです。

給与所得者再生は小規模個人再生の特例という位置づけのため、小規模個人再生の条件は必ず満たしていなければなりません。

前回の自己破産や個人再生からの経過年数に関しては小規模個人再生の場合も問題になりますが、7年未満でも通ることがあります。

持ち家を残したまま個人再生する条件

個人再生は持ち家を手放さずに借金を大幅に減らせる手続きです。
しかし個人再生を選べば必ず持ち家が残せるというわけではありません。
持ち家を残して個人再生をするためにはいくつか条件があります。

まず、持ち家を残すための個人再生は「住宅ローン特則」と呼ばれるもので、住宅ローンの返済中である場合に限られます

すでにローンを完済している人や住宅ローンがなく同じ場所に住み続けている人などは対象外です。
しかも個人再生をする債務者本人が住んでいる家でなければなりません。
つまり自分が住んでいる家の住宅ローンを支払っている人が、住宅ローン以外にも借金をしているケースにのみ適用されるというわけです。

一般的な個人再生では負債総額に対して減額がおこなわれますが、住宅ローン特則の場合は住宅ローン以外の借金のみ減額になります。
これまで通りに住宅ローンの返済をしながら減額された住宅ローン以外の借金も3年(最大5年)以内に完済しなければ、持ち家を手元に残すことができません。

さらに持ち家を手元に残して個人再生するためには持ち家の資産価値がポイントになります。
なぜなら最低弁済基準と家を含む財産の清算価値と可処分所得の2年分のうち、最も高い金額が圧縮後の弁済額になるからです。

もし、資産価値の高い持ち家を残したまま個人再生をおこなった場合、家を含む財産の清算価値が圧縮後の弁済額になるため、圧縮率が低くなり個人再生をする意味がほとんどなくなってしまいます。
個人再生の手続きで家や財産をのこしたい場合は、あきらめずに司法書士や弁護士などの専門家に相談しましょう。

個人再生ができないケース

個人再生によって減額できる債権と減額できない債権があります。個人再生の対象外となるのは、以下のの3つです。

共益債権とは再生計画の実施に欠かせない費用のことです。
公共料金や事業者が事業をおこなうための原材料費などがこれにあたります。

一般優先債権とは裁判費用をはじめ滞納した税金や健康保険料、未払いの給料や駐車違反の罰金などです。
公共性の強いものは原則的に個人再生の対象にはならないと思っておくとよいでしょう。

担保付き債権の場合は、そのものを売れば借金の返済が可能なため、減額の対象外になります。
他にも不法行為の損害賠償金や、離婚によって生じた養育費など支払われなくなると相手の生活が成り立たなくなるようなものも個人再生の対象外です。
ただし、これらは貸金業者による同意があれば個人再生の手続きに含めることもできます。

個人再生とローンの関係

いま支払い中の住宅ローンや車のローンなどはどうなるのか

ローン支払い中に個人再生をおこなう場合、住宅ローンと車のローンとでは扱いが異なります。
住宅ローンに関しては特則があり、住宅ローンだけを個人再生の対象から外すことが可能です。
住宅ローンはそのまま払い続けなければなりませんが、家は手放さなくてすみます。

一方、ローン返済中の車に関しては個人再生の手続きをしただけではローン会社が引き上げることになります。
しかしローン返済中でも車を手元に残せる方法はあります。

残債を家族などに立替てもらい一括返済したり、貸金業者との間に別途権協定(べつじょけんきょうてい)を結ぶ方法があります。
ただし、私用で利用している車というだけでは許可はおりません。
タクシーの運転手など、その車が収入を得るために必要と判断された場合ということが前提です。

個人再生した後にローンを組む注意点

個人再生をするとブラックリストにのるため、一定期間はローンを組めません。
そもそも個人再生の手続きをしたのは借金を全額返せない状態だったからのはずです。

返すべき借金を大幅に減額してもらったうえで完済したからといって、すぐに新たな借金を申し込みしても貸金業者からの審査はまずおりません。

個人再生は3年間かけて返済したら返済が終わった時点で信用情報機関に事故情報が登録されます。
JICCは登録期間が5年ですが、銀行系の信用情報機関KSCは10年です。
個人再生後5年経ってからであればローンの審査を通る可能性がありますが、KSCに載った場合には10年待つ必要があります。

個人再生したあとの生活はどう変わるか

個人再生すると借金はどのくらい減るのか

個人再生したあとは弁済額が大幅に減額されます。個人再生したあとの弁済額として最低弁済額が適用されるケースでは次のようになります。

一方、給与所得者再生の場合、最低弁済額よりも可処分所得2年分が多いときには可処分所得2年分が弁済額になります。

借金の総額が600万円で可処分所得2年分が300万円のとき600万円の5分の1にあたる120万円ではなく300万円が弁済額になります。

分割返済は何年で終わるのか

個人再生の場合は原則として3年間で圧縮後の弁済額を返済しなければなりません。支払いは分割でおこないます。
しかし毎月払いではなく、3カ月に1回にすることが多いため、分割回数は12回になるのが一般的で、1回の支払金額は3カ月分になります。
特別な事情がある場合は個人再生でも支払いの期間を5年まで延長することが可能です。

クレジットカードへの影響

個人再生する場合、これまで使っていたクレジットカードが影響を受けます。 個人再生では貸金業者平等の原則が適用されるため、クレジットカードによるショッピング分だけ除外するというわけにはいきません。クレジットカードによる借り入れ分も整理対象となります。

個人再生すると持っているだけで使用していないカードも使えなくなります。
個人再生して完済したあとも信用情報機関に事故情報が登録されている間はクレジットカードを作ることができません。

完済した時点で信用情報に登録されるため、そこから最低でも5年間はクレジットカードを作れないと思っておいた方がよいでしょう。

引越し(賃貸契約)への影響

個人再生中でも引っ越しは自由です。
ただし個人再生中に引っ越すと賃貸契約をする際、不動産屋が指定する家賃保証会社の審査に通らない可能性があります。
家賃保証会社がクレジット会社の場合、信用情報機関の事故情報を確認できるためです。

ブラックリストと呼ばれる信用情報機関の事故情報を照会できるのは貸金業者やクレジットカード会社が融資の審査をおこなうときだけです。
家賃保証を専門におこなっている会社の場合は信用情報を照会する権限がないため、審査に影響しないと考えられます。

ただし、支払い方法がクレジットカード払い限定の場合は契約が難しくなるでしょう。
賃貸契約と同時にクレジットカード契約を求められるケースや保証会社の利用が義務付けられるケースもありますので、引っ越しの際に家賃がクレジットカード払いの物件は避けましょう。

携帯電話への影響

個人再生の場合、すべての債務が整理の対象です。
携帯電話やスマートフォンの本体は2年間の分割払いになっていることが多いため、返済中の債務とみなされ影響を受ける可能性があります。

携帯電話が生活必需品として認められれば、所有し続けることも可能ですが、個人再生では基本的に貸金業者平等の原則が適用されます。
携帯電話に関する債務だけを優先的に返済することは禁止され、携帯本体の残債や滞納している利用料金も整理すべき債務に入る可能性が高いといえます。

個人再生を開始したことがキャリアに通達されると今後、支払いが滞る確率が高いということから解約にいたるケースがほとんどです。
ただし仕事のための必需品であることが認められれば解約を避けられることが多いため専門家に相談するときに確認しましょう。

家族への影響

個人再生は自己破産と異なり家族への影響がほとんどありません。
信用情報機関に登録される信用情報は個人単位のものです。
個人再生をおこなって事故情報が登録されても家族の情報には傷が付きません。
そのため家族名義のクレジットカードなどはそのまま使えます。

ただし、個人再生した本人が主契約の家族カードや個人再生をした本人が家族のクレジットカードの保証人になっている場合はカードが使えなくなる可能性があります。

個人再生は家族の信用情報には影響を与えないものの家族が借金の連帯保証人になっている場合は要注意です。
個人再生すると本人の弁済額は減額されますが、連帯保証人に請求がいきます。

貸金業者は連帯保証人に全額を一括弁済するよう請求します。多大な影響を与えるため家族と相談しながら手続きをすすめましょう。

個人再生をした後に車を失う可能性がある

個人再生の影響は財産にも影響を与えることがあります。
個人再生は財産を手元に残せる債務整理の方法ではありますが、どんな条件のときにも手元に残るわけではありません。

例えば車の場合は代金を全額支払ったあとであれば手元に残せますが、ローンの残債がある場合には債務整理の対象になるため、手放さなければならなくなるケースもあります。

ただし、個人再生をおこなう本人が車のローンを払っていて残債がある場合でも、同居家族や別居の親族などが車の所有権を持っている場合は引き上げられずにすみます。

個人再生によって車が引き上げられるかどうかは「車の所有権やその他の債権が誰にあるのか」「車を必要とする特別な理由があるかどうか」が大きく影響します。いろいろなケースがありますので無料相談で詳しい状況を専門家に相談しましょう。

個人再生の手続きの流れと期間

個人再生の流れと手順は以下の通りです。

1.個人再生の無料相談

個人再生を弁護士や司法書士などの法律家に依頼する場合、無料相談を利用するのがおすすめです。

2.委任契約

個人再生を依頼することになったら委任契約を結びます。着手金や成功報酬などは事務所ごとに異なりますので細かい見積もりを出してもらいましょう。

3.受任通知の送付・取引履歴の開示請求

個人再生を引き受けた際には最初に貸金業者へ宛てて受任通知の送付をおこないます。
それと同時に貸金業者には取引履歴の開示請求もおこないます。

4.債権調査・過払い金返還請求

貸金業者から集めた情報を基に正確な債権の金額や内容を調べ、引き直し計算の結果、過払い金が発生していることがわかったときには過払い金の返還請求をします。

5.収支・家計全体の調査

依頼者の収支や家計の状況を調査します。

6.財産・資産の調査

財産や資産がどれくらいあるかも調査します。

7.個人再生の手続の選択

小規模個人再生と給与所得者再生のどちらで手続きをとるか選択します。

8.個人再生の申立書の作成

貸金業者の数に応じた個人再生の申立書を作成します。

9.個人再生の申立て

地方裁判所に手数料分の収入印紙と必要金額の郵券を添付して個人再生の申立書を提出します。

10.個人再生委員の選任

個人再生の申立書が受理されたら即日裁判所により個人再生委員が選任されます。

11.個人再生委員との打ち合わせ

申し立てから1週間以内に個人再生委員との打ち合わせをおこないます。

12.履行可能性テスト(トレーニング期間)の開始

計画弁済予定額を毎月振り込むことができるかを確認するために履行可能性テストをおこないます。 1回目は申し立てから1週間以内に振り込みます。これを6カ月間続けます。

13.個人再生手続開始決定

申し立てから4週間後までには個人再生手続きの開始が決定されます。

14.債権届出・債権調査

開始決定から申し立ての約8週間後までの間にかけて送付されてくる債権届出の管理は再生債務者が自らおこない、弁護士などが代理人の場合は弁護士が管理します。

15.債権認否一覧表・報告書の提出

申し立てから約10週間後までに再建認否一覧表・報告書を裁判所に提出します。

16.異議の申述・評価申立て

再生債務者が再生債権の金額に異議がある場合は書面で申述します。
再生債権者が異議に反論する場合は裁判所に評価申し立てをおこないます。

17.再生計画案の作成

再生債権額が明確になった時点で再生債務者は再生計画案を作成します。

18.再生計画案の提出

申し立てから約18週間後までに再生計画案を裁判所と個人再生委員に対して提出します。

19.再生計画案の決議等

申し立てから約20週間後までに書面決議、もしくは意見聴取に付する旨の決定をおこないます。
約22週間後までに再生計画案に対する同意、もしくは不同意となります。
さらに24週間後までに再生計画の認可・不認可に関する意見書の提出があります。

20.再生計画認可・不認可決定

申し立てから約25週間後に裁判所が再生計画の認可もしくは不認可の決定をします。

21.個人再生手続の終了・再生計画に基づく弁済の開始

再生計画が認可されたら計画に基づいた弁済が始まります。

22.再生計画の遂行

完済まで再生計画に基づいた弁済を続けます。

個人再生の手続きに必要な書類・準備するもの

個人再生を申し立てるための必要書類はたくさんあります。そのうち裁判所から取り寄せるものは次の5つです。

・申立書

個人再生の申立人を特定するために必要な情報を記載します。

・陳述書

職業や収入、財産などについて記入します。

・貸金業者一覧表

すべての借入先に関する情報を記載します。

・家計表

申立人の家庭内の収支を記載します。

・財産目録

換金価値のある財産をすべて記載します。

そのほか個人で準備する必要書類には以下のようなものがあります。
専門家に依頼している場合は何をいつ準備するべきか相談しながら手続きを進めていくことになります。

個人再生の費用の内訳と相場

個人再生はどのような方法で手続きするかによってかかる費用が異なります。
すべての作業を個人でおこなうのであれば、必要書類の取り寄せにかかる実費を除くと、裁判所へ申立書を提出する際の実費だけになるでしょう。

収入印紙が1万円、官報の掲載費用が1万2,000円、郵券代が1,600円、弁護士に依頼しない場合は個人再生委員を選定します。

そのため個人再生委員への報酬が25万円ほど必要になります。これらを合計すると約27万~30万円です。
一方、弁護士に個人再生を依頼した場合は30万~50万円が相場といえます。これ以外に別途裁判所に支払う費用がかかります。

ただし、弁護士に依頼した場合は個人再生委員の選定が省かれるケースがほとんどです。
相談料や着手金を無料にしている場合、成功報酬の割合が多くなっている場合が目立ちます。司法書士に依頼した場合は約20万~30万円が相場です。

司法書士は法廷代理人にはなれないため、裁判では個人再生委員が選定されるのが一般的といえます。
裁判所の費用が別途かかる点は同様です。法律の専門家といえどもそれぞれに得意分野が異なります。
個人再生は調査や手続きに時間がかかるため、費用をかけるなら債務整理の実績が豊富な弁護士や司法書士を選ぶことが大事です。

個人再生をおこなう際の注意点

個人再生で失敗する例

返済計画がうまくいかないと、もう一度債務整理することになる個人再生では返済計画に基づいて減額後の負債を原則3年間で返済しなければなりません。
そのため弁済力に見合った返済計画になっていることが重要です。

しかし、計画段階では確実に履行できるはずだったものが、実際に返済を始めてみるとうまくいかないというケースもあります。
個人再生で減額を受けたにも関わらず失敗してしまうと、借金の減額自体がなかったことになるので注意が必要です。

個人再生の手続きにかかっていた期間も利息や遅延損害金がかかり続けていたことになるため、負債額が膨らんでいる可能性もあります。
そうなると今度は自己破産をすることになってしまうかもしれません。

失敗をなくすために…再生計画を立てる際の注意点

個人再生では減額後、完済するまでの期間が限られているため、生活水準をギリギリまで下げた再生計画になりがちです。

そのため、ある程度余裕を持たせた計画にしておかないと返済途中で生活が成り立たなくなる可能性があります。
また、認可が下りた後は自己管理が大事になります。
返済が滞ると貸金業者によって再生計画が取り消される心配もあるため、計画通りに履行できるように努めましょう。

再生計画の取り消し申し立てについて

個人再生が失敗に終わるケースのひとつに再生計画の取り消しがあります。
再生計画が認可された場合、原則3年間の弁済期間が始まります。
この間、貸金業者に対する弁済が滞ると貸金業者によって再生計画の取り消しが申し立てられる場合があります。

もちろん自由に取り消しの申し立てがおこなえるわけではなく、条件を満たした一部の貸金業者に限られます。
再生計画の取り消しの申し立ては十分な理由がなければおこなえませんが、弁済が滞ったときだけでなく、再生債務者が財産を不当に隠し持っていた場合も取り消しの申し立て理由になります。

実際には弁済が滞ったときよりも、財産の記載に不正があったときの方が取り消しになるケースが多いため、かならず専門家に相談するときにはすべてを正直に話しましょう。
虚偽の申告をして、あとで困るのは最終的に自分自身です。

保証人がいる場合は事前の連絡を取ってから申請すること

保証人がいる債務を保証人に黙ったまま個人再生してしまうと、大きなトラブルにつながります。
自分が個人再生をおこなうことにより保証人へどのような影響を与えるかは重要なポイントです。

自分が個人再生をしたことが、保証人の生活を一変させてしまう可能性があるからです。
保証人には一般的な保証人と連帯保証人の2種類があり、2つの保証人には大きな違いがあります。
一般的な保証人には検索の抗弁権(先に主たる債務者の資力を調べろという権利)と催告の抗弁権(先に主たる債務者に請求しろという権利)が認められています。

そのため、貸金業者から弁済の請求を受けたときでもすぐに払わなくてもすみます。
しかも、一般の保証人は複数いれば返済義務を頭割りできます。
それに対して、連帯保証人は債務を全額ひとりで背負うことになります。

主たる債務者が個人再生によって借金を減額できた場合でも連帯保証人が背負う額は元のままの金額です。
そのため、貸金業者は減額後の主たる債務者ではなく、連帯保証人に一括で全額の返済を求めます。

何の連絡も入れずに個人再生をおこなったことで、これまで築き上げた人間関係を崩してしまうことにもなりかねません。
個人再生に踏み切る前には注意点として保証人への連絡を忘れないようにしましょう。

賃貸住宅の家賃や水道光熱費を滞納している場合

個人再生をする際の注意点として開始前の滞納にも注目です。知らずに個人再生を開始してしまうと、とんでもない失敗につながります。

個人再生の開始が決定されると、それ以降は弁済が禁止されます。
しかし、水道光熱費のように公共性の高いものは共益債権にあたるため、再生手続きが開始されたあとも通常通りに支払うことが可能です。
個人再生の開始決定以前に滞納していた場合でも、開始決定以降の公共料金を支払っていれば電気やガス、水道などは止められる心配がありません。

ただし電気やガス、水道などの公共料金に関する請求権は先取特権が認められるため、直近の6カ月分までは滞納していた料金を弁済する必要があります。
これは個人再生の手続き中でも禁止の対象になりません。
一方、賃貸住宅の家賃を滞納している場合、契約違反として賃貸契約を解除される可能性があります。

毎月決まった期日に家賃を支払うという契約が守られていないため、いつ契約を解除されても文句はいえません。
しかも個人再生をおこなうと、それ以前の滞納家賃に関しては再生債権となるため弁済が禁止されてしまいます。

滞納した家賃が支払われる可能性がなくなるうえ家賃には先取特権がないため、優先的に返済されることもありません。
貸し主は対抗手段として契約の解除という形をとるのが自然です。
かならず手続きを依頼する弁護士や司法書士に、家賃の延滞をどうするべきか事前に確認しましょう。

個人再生の手続きをするタイミング

個人再生はどれだけ債務の総額があるかによって減額後の金額が大きく異なりますが、債務の額が最低でも100万を超えた時点で、このまま返し続けても債務がなくならないと感じたときがベストタイミングです。

個人再生では、基本的に3年間で残債を完済しなければならないため、少なくとも今後3年間は定期的な安定収入があるという状態でおこなわなければなりません。
個人再生の手続きを開始しても実際に再生計画が開始するのは5~6カ月も先のことです。
そこから3~5年の期間をかけて完済したら、その時点で信用情報機関に事故情報が登録されます。

その後、5~10年はローンを組んだりクレジットカードを作ったりすることはできません。
個人再生をおこなう場合は、できるだけ早いうちに司法書士などの専門家へ相談して手続きをすすめることが賢明です。

個人再生の相談は杉山事務所へ

個人再生は任意整理では解決できない借金額でも、マイホームを守りながら住宅ローン以外の借金を大幅に減額できる唯一の手続き方法です。
ただし、個人再生については細かい条件が多いため、手続きをしたいからといって希望者が自由に選択できる手続きではありません。
弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。
相談するのが遅く、マイホームも手放すしかないという状況になる前に早めに相談しましょう。

杉山事務所では月3000件以上の借金に関する相談があり、相談者様の要望に合わせた解決方法を提案しています。
相談料は無料ですので、気軽にフリーダイヤルやメールフォームからお問い合わせください。

債務整理は無料相談をご利用ください。

ひとりで悩まず、まずは相談ください。 0120066018 0120068027 0120065039 0120069034 0120067009 0120070146 0120131025 0120678027 債務整理のお問い合わせ

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