原告(げんこく)とは?

原告とは、民事訴訟において裁判所に訴えを提起した当事者のことを指します。

債務整理では、過払い金返還請求訴訟や債務不存在確認訴訟などで重要な役割を果たします。

原告の基本概念

定義 民事訴訟を提起し、裁判所に判断を求める当事者
対義語 被告(ひこく):訴えられた側の当事者
役割 訴状の提出、主張・立証責任の負担、訴訟の進行

債務整理における原告の立場

過払い金請求訴訟 債務者が貸金業者に対して過払い金の返還を求める場合
債務不存在確認訴訟 債務者が債権者に対して債務が存在しないことの確認を求める場合
債務整理後の訴訟 債権者が債務者に対して債務の履行を求める場合(債権者が原告)

原告の主な責任と権利

訴状の提出 裁判所に訴えの内容を記載した文書を提出する
主張責任 自身の主張を裏付ける事実や証拠を提示する
立証責任 主張する事実が真実であることを証明する
訴えの取下げ 訴訟の途中で訴えを取り下げることができる

原告となる際の注意点

訴訟費用 訴額に応じた手数料や弁護士費用が必要
時効の管理 請求権の消滅時効に注意が必要
証拠の収集 主張を裏付ける証拠の収集と整理が重要
心理的負担 長期化する可能性のある訴訟に伴うストレスへの対策

債務整理と原告の関係

  • 過払い金返還請求では債務者が原告となり、経済的な回復を目指す
  • 債務不存在確認訴訟では債務者が原告となり、債務の法的解決を図る
  • 債務整理後に債権者から提訴された場合、債務者は被告となる

原告としての戦略

証拠の準備 取引履歴や契約書など、主張を裏付ける証拠を準備する
専門家の助言 弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切な戦略を立てる
和解の検討 訴訟の長期化を避けるため、和解も視野に入れる
心理的準備 訴訟の長期化や結果の不確実性に対する心の準備をする

原告についてのよくある質問

訴訟費用は請求金額(訴額)によって変動します。裁判所に納める手数料は訴額に応じて決められており、例えば100万円の請求では約1万円の手数料が必要です。

また、弁護士に依頼する場合は、着手金や報酬金などの弁護士費用が別途発生します。なお、経済的に余裕がない場合は、法テラスの民事法律扶助制度を利用できる可能性があります。

訴訟の取り下げは可能ですが、タイミングによって条件が異なります。被告が本案について口頭弁論をする前であれば自由に取り下げができますが、それ以降は被告の同意が必要となります。

また、訴えの取下げを行うと、その訴訟は初めからなかったものとみなされます。ただし、既に支払った訴訟費用は返還されないことにご注意ください。

訴訟の提起自体は可能ですが、勝訴の可能性が低くなります。原告には主張・立証責任があり、自身の主張を裏付ける証拠の提出が求められます。

証拠が不十分な場合、裁判所で事実を認定してもらうことが難しくなり、敗訴するリスクが高まります。そのため、訴訟を起こす前に、できるだけ証拠を収集し、専門家に相談することをおすすめします。

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