債権者一覧表(さいけんしゃいちらんひょう)とは?

債権者一覧表とは、自己破産や民事再生などの法的整理を裁判所に申し立てる際に提出する重要な書類の一つです。

この表には、債務者が抱えているすべての債権者の情報と債務の詳細が記載されます。

債権者一覧表の基本概念

定義 債権者の情報と債務内容を一覧にまとめた文書
目的 裁判所や管財人に債務の全体像を示すこと
提出時期 自己破産や民事再生の申立て時

債権者一覧表に記載する主な情報

  • 債権者名(会社名または個人名)
  • 債権者の住所
  • 借入金額(債務額)
  • 借入日
  • 債権の種類(無担保、有担保など)
  • 利率
  • 返済状況
  • 連帯保証人の有無とその情報(ある場合)

債権者一覧表の重要性

債務の全体把握 裁判所が債務者の状況を正確に理解するための基礎資料となる
公平な処理 すべての債権者を把握することで、公平な債務処理が可能になる
手続きの円滑化 債権者への通知や配当などの手続きを円滑に進めるための基礎となる
債務者の誠実性証明 すべての債務を正直に申告することで、債務者の誠実性を示す

債権者一覧表の作成方法

債務に関する書類の収集 契約書、返済明細書、督促状などを集める
債権者情報の整理 各債権者の最新の連絡先を確認する
債務額の確認 各債権の現在の残高を確認する
表形式にまとめる 必要な情報を一覧表形式に整理する
専門家のチェック 可能であれば、弁護士や司法書士などの専門家にチェックを依頼する

債権者一覧表作成時の注意点

漏れのない記載 知っているすべての債権者を記載する
正確性 金額や日付などの情報は可能な限り正確に記載する
最新情報の使用 債権者の住所や名称は最新のものを使用する
記載漏れへの対応 記載漏れが判明した場合は、速やかに追加・修正を行う

債務整理手続きにおける債権者一覧表の役割

自己破産 破産管財人が債権者への通知や配当を行う際の基礎資料となる
民事再生 再生計画案の作成や債権者への通知に使用される
任意整理 債権者との交渉を進める上での基礎資料となる(ただし、提出義務はない)

債権者一覧表に関する補足

記載の正確性 意図的な虚偽記載は法的責任を問われる可能性がある
追加・修正 申立て後に債権者が判明した場合は、追加の申告が必要
個人情報の取り扱い 債権者の個人情報は適切に管理する必要がある

債権者一覧表についてのよくある質問

債権者一覧表の作成には、以下の書類が必要です。

借入契約書、返済明細書、督促状、請求書、通帳や取引履歴、クレジットカードの利用明細書などです。また、債権者の正確な名称や住所を確認するために、取引明細書や督促状の封筒なども重要な資料となります。

これらの書類が手元にない場合は、債権者に連絡して必要な情報を取り寄せることをおすすめします。

債権者の記載漏れが判明した場合は、速やかに裁判所に追加の申告を行う必要があります。

故意に債権者を隠した場合と異なり、うっかりミスによる記載漏れの場合は、発覚次第、正直に申告することが重要です。

ただし、免責不許可事由となる可能性もあるため、作成時には慎重に確認することが推奨されます。不安な場合は、法律の専門家に相談することをおすすめします。

債務額が正確に分からない場合は、まず債権者に連絡して残高確認を行うことをおすすめします。

それが難しい場合は、手元にある最新の明細書や請求書の金額を記載し、その旨を注記することができます。

ただし、概算での記載となる場合は、その後の手続きで正確な金額に修正される可能性があることを理解しておく必要があります。

正確な債務額の把握が難しい場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

債権者一覧表の作成でお悩みの方、また法的整理を検討されている方は、お気軽に杉山事務所にご相談ください。

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