一括請求(いっかつせいきゅう)とは?
一括請求とは、分割返済の契約がなされている債務において、返済の延滞などにより期限の利益が喪失した場合に、債権者が返済期日の到来していないものも含めて、借金残額の全額を一度に返済するよう債務者に求めることを指します。
一括請求の基本概念
定義 | 分割返済契約の債務全額を一度に返済するよう求めること |
---|---|
発生条件 | 期限の利益の喪失(主に返済の延滞による) |
法的根拠 | 民法および当事者間の契約条項 |
一括請求が行われる主な状況
返済の延滞 | 約定の返済日を過ぎても支払いがない場合 |
---|---|
契約違反 | 返済以外の契約条項に違反した場合 |
信用不安 | 債務者の信用状態が著しく悪化した場合 |
一括請求の法的根拠
期限の利益の喪失 | 民法第137条(期限の利益の喪失) |
---|---|
契約条項 | ローン契約書等に記載された期限の利益喪失条項 |
一括請求の影響
返済負担の急増 | 一度に多額の返済を求められる |
---|---|
法的措置のリスク | 返済できない場合、強制執行などの法的措置の対象となる可能性 |
信用情報への影響 | 延滞情報が信用情報機関に登録される可能性 |
一括請求への対応方法
債権者との交渉 | 返済計画の見直しや分割返済の継続を交渉 |
---|---|
資金の調達 | 親族や知人からの借入れ、資産の売却など |
債務整理の検討 | 任意整理、個人再生、自己破産などの検討 |
法的助言の取得 | 弁護士や司法書士などの専門家に相談 |
一括請求を避けるための注意点
返済計画の遵守 | 約定の返済日と金額を守る |
---|---|
早期の相談 | 返済が困難になりそうな場合は早めに債権者に相談 |
契約内容の理解 | 期限の利益喪失条項など、契約内容をよく理解する |
返済能力の見極め | 無理のない返済計画を立てる |
債務整理における一括請求について
任意整理 | 債権者と交渉し、分割返済の継続や金利の引き下げを求める |
---|---|
個人再生 | 裁判所の関与のもと、返済計画を立て直す |
自己破産 | 返済が著しく困難な場合の最終手段 |
一括請求に関する法的規制
貸金業法 | 貸金業者による一括請求には一定の制限がある |
---|---|
消費者契約法 | 不当な契約条項は無効となる可能性がある |
一括請求への心構え
冷静な対応 | パニックにならず、状況を冷静に分析する |
---|---|
誠実な態度 | 債権者とのコミュニケーションを大切にする |
専門家への相談 | 一人で抱え込まず、専門家のアドバイスを求める |
一括請求に関するよくある質問
一括請求を受けた場合でも、債権者との交渉により支払い方法の見直しが可能な場合があります。
すぐに支払うことが困難な場合は、返済計画の見直しや分割返済の継続について債権者と交渉することができます。ただし、放置すると法的措置に発展する可能性があるため、早めに債権者への連絡や専門家への相談をすることが重要です。
一般的に、2回以上の返済遅延や一定額以上の延滞が発生した場合に期限の利益を喪失し、一括請求の対象となることが多いです。
ただし、具体的な基準は契約書の期限の利益喪失条項に明記されており、債権者によって異なります。
また、返済以外の契約違反や信用状態の著しい悪化でも一括請求の対象となる可能性があるため、契約内容をよく確認することが重要です。
一括請求を受けた後でも、任意整理、個人再生、自己破産などの債務整理は可能です。特に返済が困難な場合は、債務整理を行うことで返済負担を軽減できる可能性があります。
ただし、どの債務整理の方法が最適かは個々の状況によって異なるため、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、自身の状況に合った解決方法を選択することが重要です。
一括請求を受けた場合や、毎月の返済が厳しい方は、1日でも早く杉山事務所にご相談ください。相談料は無料なのでお気軽にご利用ください。
お気軽に無料相談をご利用ください。