財産の状況を示す明細書(ざいさんのじょうきょうをしめすめいさいしょ)とは?
財産の状況を示す明細書とは、特定調停を簡易裁判所へ申し立てる際に提出する書類で、債務者の収入や財産の内容を詳細に記載したものです。
この書類は債務者の経済状況を明らかにし、適切な調停案を作成するための重要な資料となります。
財産の状況を示す明細書の基本概念
定義 | 債務者の収入や財産内容を記載した書面 |
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提出時期 | 特定調停を簡易裁判所へ申し立てる際 |
作成者 | 債務者(特定調停の申立人) |
財産の状況を示す明細書の目的
- 債務者の経済状況を明確にする
- 適切な調停案作成の基礎資料とする
- 債権者に債務者の支払能力を示す
- 公正で実現可能な債務整理を促進する
財産の状況を示す明細書の主な記載内容
収入の状況 | 給与、事業収入、年金など定期的な収入の詳細 |
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資産の内訳 | 預貯金、不動産、有価証券、車両などの財産 |
負債の状況 | 借入金、未払金などの債務の詳細 |
生活費の内訳 | 食費、住居費、光熱費などの生活必要経費 |
財産の状況を示す明細書の作成手順
情報の収集 | 収入、資産、負債に関する資料を集める |
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書式の入手 | 裁判所指定の書式を入手する |
内容の記入 | 収集した情報を正確に記入する |
証拠書類の準備 | 記載内容を裏付ける資料を用意する |
財産の状況を示す明細書の効果
調停案の基礎 | 債務者の支払能力に応じた調停案作成の根拠となる |
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債権者の理解促進 | 債務者の経済状況を債権者に明示し、理解を得やすくする |
公平性の確保 | 債務者の状況を明らかにし、公平な調停を可能にする |
財産の状況を示す明細書作成時の注意点
- 正確かつ詳細な情報を記載すること
- 収入や財産を隠さず、すべて記載すること
- 最新の情報を反映させること
- 記載内容を裏付ける資料を準備すること
- 専門家のアドバイスを受けて作成することが望ましい
財産の状況を示す明細書と特定調停
調停の円滑化 | 債務者の状況を明確にし、調停進行を円滑にする |
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実現可能な解決 | 債務者の実情に即した解決案を導き出す |
信頼関係の構築 | 債権者との信頼関係構築に寄与する |
財産の状況を示す明細書の重要性
客観的評価 | 債務者の経済状況を客観的に評価する材料となる |
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適切な返済計画 | 債務者の能力に応じた適切な返済計画の立案に貢献 |
透明性の確保 | 債務整理プロセスの透明性を高める |
財産の状況を示す明細書についてのよくある質問
自分で作成することは可能ですが、記載内容の正確性や必要な証拠書類の準備が重要なため、法律の専門家に相談しながら作成することをおすすめします。
特に、収入や財産状況の記載方法、必要な証拠書類の種類など、専門的な知識が必要な部分もあります。誤った記載や不足する情報があると、調停の進行に支障をきたす可能性があります。
まずは、給与明細、預金通帳、固定資産税の納付書など、手元にある資料から情報を集めましょう。
不動産の評価額が不明な場合は固定資産税評価額を参考にし、預金残高は直近の残高を記載します。
完璧な把握が難しい場合でも、可能な限り正確な情報を記載し、不確かな部分については、その旨を注記することが重要です。必要に応じて、税理士や法律専門家に相談することをおすすめします。
特定調停の手続き中に収入や財産状況に重要な変更が生じた場合(転職による収入の変化、新たな財産の取得、予期せぬ支出の発生など)は、速やかに裁判所に報告する必要があります。
変更内容を記載した書面を提出し、必要に応じて証拠書類も添付します。このような変更報告は、調停の公平性と透明性を確保する上で重要です。
財産の状況を示す明細書は、特定調停において非常に重要な書類です。この書類の作成に不安や疑問がある場合、また特定調停全般について相談したい場合は、杉山事務所の無料相談をご利用ください。
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