一括返済（いっかつへんさい）とは？

一括返済とは、分割返済の契約がなされている債務において、債務者が自ら期限の利益を放棄し、返済期日の到来していないものも含めて、借金残額の全額を一度に返済することを指します。

一括返済の基本概念

定義	分割返済契約の債務全額を債務者の意思で一度に返済すること
特徴	債務者の自主的な判断による返済方法の変更
法的根拠	民法（期限の利益の放棄）および当事者間の契約条項

資金的余裕	予想外の収入や資産の売却などで資金的余裕ができた場合
金利負担の軽減	高金利の債務を早期に返済したい場合
債務整理の一環	債務整理の過程で一部の債務を一括返済する場合

期限の利益の放棄	債務者が自ら期限の利益を放棄することで可能となる
契約条項の確認	一括返済に関する制限や手数料などの確認が必要

任意整理	一部の債務を一括返済し、残りを分割返済するなどの方法
個人再生	再生計画の中で一部債務の一括返済を組み込む場合もある
債務の優先順位	高金利の債務から一括返済を検討するなどの戦略

契約内容によって異なります。金融機関によっては早期完済手数料が発生する場合があります。特に住宅ローンの場合は、手数料が高額になることもあるため、事前に金融機関に確認することが重要です。

また、手数料が発生する場合でも、将来の利息との比較検討を行い、総合的に判断することをおすすめします。

住宅ローンを一括返済すると、その時点で住宅ローン控除の適用は終了します。つまり、予定されていた控除期間が短くなり、税制上のメリットを受けられる期間が減少します。

特に控除期間の初期段階での一括返済は、税制上の恩恵を大きく失うことになるため、税理士等の専門家に相談して判断することをおすすめします。

一括返済は借入残額の全額を一度に返済する方法であるのに対し、繰り上げ返済は借入金の一部を前倒しで返済する方法です。

繰り上げ返済の場合、返済後も毎月の支払いは継続しますが、返済額を減らすか返済期間を短縮するかを選択できます。資金的な余裕や将来の計画に応じて、どちらの方法が適しているか検討する必要があります。

一括返済を検討されている方や、債務の返済方法について相談したい方は、お気軽に杉山事務所にご相談ください。

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